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柱が四寸五分なのに土台が四分? [住宅工事]

前回「コンクリートの柱」ここでリンクについて書きましたが

柱は太い方が良い←これ間違いではない

けど、木造の場合、結構間違ってるんだよね(あくまでも考え方です)

柱よりをそれを支える土台の方が小さい家が結構ある。

土台の方が小さいから地震で柱に力がかかったら土台が負けてめり込ん(建築でへこむという意味)で建物が傾くもんね(>_<)

しかしながら、

これらは「土台のめり込みの検討」で検証(構造計算)されているので「OK」なんです(完)

でも、僕は気に入らない

それは、下の図を見てもらいたい

20191028.jpg


この図のように土台が小さい場合がある。

特に、柱が4寸5分で、土台が4寸の現場はそうである。

ちなみに土台が3寸5分なんてのもありますが、これも同様にとらえていただきたい

僕が不思議に思う点は「柱の断面設計が4寸5分」で行われているのに

なんで、土台に伝わるところで4寸になってもOKという点である。

手元に「木造」というソフトのアウトプットを持っているが、その辺りの説明は見当たらない

まぁ~軽減されているものと思いたいが、それなら、なぜ4寸5分という柱が存在するのか説明がつかない

そして、ここが盲点ではないかと思うところがある

ズバリ「構造一級建築士」でなくても設計ができること!

これは、知らない人の方が多いと思う。そういう僕も持っていない

しかし、構造一級建築士がないと設計が出来ない規則が出来る前に設計していたので、目をつぶっていただきたい

ただ、僕がこの問題について疑問に思うのは、日本の建設事情も関係していることも併せて書かないといけない

それは、日本の建築物(確認申請が必要な建物)の殆どが木造という点である。

これも盲点かも知れないが、建築費に換算すると見下げられても仕方ない点はある。

そして、計算されたソフトが国土交通大臣が認定しているんで問題と重ねて言われるかもしれません。

しかし、その中身はブラックボックスになっていて僕達が確認することは出来ない。

また、入力間違いなんてことも人間なんであり得る。
(検査機関で精査されていますが、所詮、数万円の審査料金で内容をどこまで掘り下げるか、考えたら解りますね)

僕は黄色本なんて読んでますが「建築物の構造関係技術基準解説書」なんて本があります。
(800Pぐらいある本で、1万円近い金額がします)

これ本を構造計算者が持っている・知っているとは限らない。持っていない人も多いのでは・・・・・

別の機会に書きますが、積雪荷重を知らない人は結構多い(大阪府は雪が積もらないと思っているあなた、それ間違い)
(これ面白いけど、次回以降のネタにしますm(__)m)

話しが横道にそれてしまいましたが、土台の方が小さいのは、力の伝達を考えると理にかなわないんだよね!

また、木は繊維方向とその直角方向で性質が異なる(これはとても重要)

と僕の思っていることを書いてみましたが、今まで問題にならなかったからOKで良いのか

そうではないのか、僕は不安です。

木は固いように見えますが、釘が刺さるんで柔らかいですよね。



建築技術者は日頃から疑問に持つ感覚を持って欲しい、先輩がこういったからとかではなく

自分で調べて納得して物事を進めていく姿勢が大切である。

しかし、今は簡単に情報が入るからそれらの情報が正しいと思いがちであり、これまた、盲点である。

YouTubeに動画(撮り鉄ですが)を公開している僕なんで偉そうに言えませんが、

間違った説明をしてるサイト・投稿者がいます
(職人さんが紹介している動画は、為になりますが間違いも多い、これは「自分で見極めないとダメ」)

そうそう、土台には檜がよく使われますが、なんでか知ってますか?

「檜(朽ちにくい・水に強い)」からです。

でもね、入手困難だけど、めり込み強度は「かし・くり・なら・けやき」という広葉樹の方が1.5倍くらいも強いんだよ。

そう、知らないより知ってる方がGOOD!

これを使う使わないは本人の意思ですが、知らないのは建築技術者として恥ずかしいと思わないとダメだ!!!
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高強度コンクリート(36N/mm2)が必要な訳! [住宅工事]

建物が高くなった(階数が増えた)からだよ!

36Nをキログラムに換算すると約3.6キログラムになります(仮に1m角の柱だと3600トン位の重さに耐えることを意味します)

今のところ必要ないと思われますが、10N=1キログラムと知ってて損はしない!

でも、これ説明すんの難しいんだよね・・・

だで、マンション(鉄筋コンクリート構造)の平面図を使って説明します。

20191026.jpg


よくありそうなマンションの間取りです。緑色の部分(2倍・隣の部屋もあるもんで)が一本の柱が負担する面積です。

細かい寸法は無視するとして、専有面積(都合上)が100m2とするとその半分の床面積を一本の柱を負担することになります←一本の柱が負担する面積=50m2

通常、鉄筋コンクリート造のマンションは1m2当たりの重量が1100キログラム位が相場です。

となると、1フロア当たりの負担重量は 50m2 X 1100キログラム は55トンになるんです。これが重たいか軽いかは想像に任せますね(笑)

この計算をすればその階の柱が負担する重量が解ります。そう、その柱より上の階数 X 55トンすればいいんだよ!

仮に15階建ての2階部分はどうなるかといえば 55トン X 14 = 770トンになります。

ここでもう一度図面を見てもらいます。

20191026.jpg


柱の寸法は900mm X 750mm = 675000mm2になってますね

1m角で3600トンなんで、それの0.675が耐えれる重量になります。

なんで、3600トン X 0.675 = 2430トンまで耐えれるんかい!となるんですが

ちょと待った!

※通常時(地震等じゃない時、構造計算では長期という)は、コンクリート強度の1/3までにしなさいという条件があるんだよ?技術者の方は知ってますよね???

だもんで、2430トンの1/3 約800トンまでしか耐えれないんです(残念)

なんで、15階建ての2階部分で 770トン < 800トン ギリギリセーフ(^^♪

というのが、種明かしになります(36Nより強いコンクリートもあります。36N以上を高強度コンクリートと云います)

こういう理論を使って、日々、構造技術者の方が設計しているんだよ(^^♪


でも、ここで{あれ!?」って思って欲しいんですよ僕は!

鉄骨の方が軽くなるんじゃないのかって?

あべのハルカスも鉄骨造、地上(通常の鉄骨増で床面積1m2当たり、900キログラム位が相場)だし・・・

正解は住戸間の対騒音性能が鉄筋コンクリートの方が優れているからなんです。

騒音に関していえば「重い方(質量)が有利」(建築検定にも出てくるよ!)

だから、コンクリート構造になるんです。そして管理がまた大変!なんだよね

まぁ~これ知ってどうなんのというより、こんなコンクリートもあるんだと思っていただければOKです。

ただ、作れる=安全=揺れない、ではないことを知っていて欲しい

タワーマンションの最上階は地震時にメチャ揺れます(構造的には揺れてもらわんと困るんだけど、これは、またの機会に書いてみます)これは知っていて欲しいです。この揺れても良い範囲を層間変形角といい高さの1/200まで揺れても良いとされいます(100mの高さだと0.5mまでOKという意味)こんなに揺れるんよ、あの硬い建物が!

これで、僕が前々回(コンクリートにおしっこをかけたらどうなる?「基礎工事の注意点」)で書いた「コンクリート工事をとても大切」にする理由が解っていただけたと思います。

そして、コンクリートは強度が上がればセメントの量が増えます。ただ、比例して施工が難しくなる(専門用語でワーカビリティーが下がるという)ことを知っておいて欲しいです。

だもんで、強度が出るからとむやみやたらに打設コンクリートの強度を上げることは良くないし、その強度を過信しすぎるのも良くないと僕は思います。

また、施工難度が上がれば(当然、鉄筋の量も増えるし、太くなりコンクリートのまわりが悪くなるもんで)

「コンクリートの打設に時間がかかります」

高い階にコンクリートを上げるないといけないんで、当然ですよね!



そして、

コンクリートが送るための配管との摩擦で温度が上がること

これ知らない人が多いと思います。なんで?それは超高層の建物を施工できるのはほんの一握りの人間なんだからです(僕も施工は45mまでしかない、設計は100mまであるけど(^^♪)

話しを戻しますが、ただでさえ、多量のセメント量で発熱が増えるのにそれに追い打ちをかけるように熱くなるんです。

だから、コンクリートの試験はコンクリートポンプ車が送り切った筒先(施工箇所)でやるのが正解なんだよ!
(これ施工管理技士の試験に出るハズ)

だで、僕のブログタイトルにある通り「知らないより知ってる方がGOOD!」なんです。

それを行使するしないが、頭の中にあれば良いのではないのかと日々思っています。

「知らぬは一時の恥、知らぬは一生の恥」僕の好きな言葉

「建設会社に勤めながら、建築の事を知らないと平気で言う人」僕は嫌いです。
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建築技術者は建築検定は受けた方が良いと思いますね [住宅工事]

建築検定

は受験(二級までは無料)は建築技術者なら受けた方が良いと思います

なぜなら、一般の方でも受験できるからです

ちなみに私は二級(一級は有料だから受けない)

second.jpg

思ったより難しいよ(^^♪

なぜ受ける必要があると書くの二回目ですが

一般の方=建築主の方も受験できる

と解釈して、私たち技術者も相手は知ってるかもと考えるべきです。

まぁ~雑学が殆どですが、知らないよりは知ってるに越したことはない

知らないと恥かく可能性あり!

僕たち技術者は、あらゆる方面から技術を収集し蓄えることをしなければ必ず劣化します。

施工しか知らないとか設計とか知らないというのは子供と同じ、これが許せたのは平成まで!

ネット上で公開されていることは、必要最低限は知っとくべきである!

私はこう考えています。

事実、鉄筋コンクリート造の図面に書いてある「EW」の記号すら知らない技術者もいます。
(恥ずかしいよいうより、同業者として情けないです)

一級建築士と一級建築施工管理技士は両方取得するべきかな!

資格持っていても仕事できない人はたくさんいますが、無ければ語ることも出来ないんだよね(残念)

僕は後輩たちに「一日3つ覚えなさい」と教えています。

建築のことに限らずです。

そうすると一年で1000項目覚えれるんだよ!

こういう長い考えが出来ない人は技術向上が見込めない
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コンクリートにおしっこをかけたらどうなる?「基礎工事の注意点」 [住宅工事]

結論から言うと好ましくない(当たり前だろ!)
おしっこには「塩分が含まれる」からなんですが、その証拠写真がこれ
測定値が9.0を超えているんで問題ありですが、9.0と解釈して話を進めます。

おしっこ.jpg

こんなことした人がいたら教えて欲しいですが、カンタブ(生コンクリート中の塩分量測定計)

で実際のおしっこの塩分濃度を測ってみました。
推定 0.143kg/m3以上(註:単位がkgです)物凄い量の塩分だよ!

NOB_5672.jpg

お食事中の方失礼!

アホみたいな実験ですが

私は真剣(^^♪

しかし、おしっこに「塩分が有る」のは知らなかった?




おしっこの話は「ダメ?」と解っていただけたと思いますので本題の「基礎工事(コンクリート打設時)に現場監督が注意している事項」を書いていきます。

まず基本ルールから

コンクリートは練り始めてから打ち終わり(型枠内に流し込む・これ以上バイブレーターを当てない)まで90分(気温が25度以上の場合)というルールがあります。

コンクリートの納品伝票には「発車・到着時間」が書かれていますが、これは運搬にかかった時間です。

納入書.jpg


工場発車時刻が13時35分・到着時間が14時00分 運搬時間25分 これに練る時間(約10分)を足して35分←これを打設開始の一台目で私は必ず確認する。
大きな現場では、事前に車が渋滞する日に「工場から現場までの時間」を事前に計測しています。

90引く35で、残り55分になりますね!

つまり、残り55分で打設できないと判断される場合、この生コンクリートは使用できないんです。

だで、最初に打設計画を立てます(今回は必ず打てると解っていたのでしていません)

話を戻しますが、生コン車が到着したら「時間以外にもチェックする事項」があります。

配合計画書.jpg


これは配合計画書と云って、生コンの品質を示したもので重要な書類です。

私が打設開始時の一台目で確認していることは時間以外に、この配合計画書と納入書の「呼び強度、スランプ値、粗骨材の寸法、セメントの種類」を確認します。
そして「セメント量、水、細骨材1、細骨材2、粗骨材1、粗骨材2、混和剤1、水セメント比、細骨材率」が合っているかも確認しています。

特に生コンクリートを発注するときは「24-15-20」といった風に「24(呼び強度)15(スランプ値)20(粗骨材の寸法)」しか生コン業者(大抵は商社に連絡)に伝えないので、確認することに越したことはありません。なんで一台目で確認するんだよ!

そして、同時に試験を行います。

RIMG1599.JPG RIMG1598.JPG

これは工事の規模により「行なわない時もあります

でも木造住宅の場合でも、3万円くらいで出来るんでやった方が良いと私は思う!

本来はこの試験に合格しないと打設は出来ません

現場監督は朝からこんなことをやってます(^^♪

そして、打設が始まったら打設完了時間(その車)を確認します。

それが↓

管理票.jpg

これは提出の義務はありませんが、作るのは監督として当たり前かな?と思います。

全ての生コン車で90分を超えませんでしたが、胃が痛くなるぐらいコンクリート打設は気を使いますね!

しかしながら、勘違いされている方が多いので書きますが、現場監督は「生コンを打設することが仕事(これは職人の仕事)」ではなく「適切に打設されているか管理」することが仕事です。

現場監督の服装が汚れているのは恥なんだよね!

横道に逸れましたが

基礎工事(コンクリートの打設)では上記に書いたような事を重点に管理しています。

しかし、これ以外にも注意したいことがあります(ここまで、読んでいただけたんで最後まで読んでね)

※打設完了したら、ムシロをかぶすなどしてコンクリート内の水分蒸発を防ぐ
 急激な乾燥はクラックの原因になる。
 また、冬場のコンクリート温度を守る効果もある(4度以下になるとダメ)

※雨が降っている日はコンクリートを打設したらダメです。
 実際には無理な問題かもしれませんが、雨がコンクリートに混入するとコンクリートの強度下がります。また、コンクリートの耐久性も低下します。雨には粉塵が入っていることも考えなくてはなりません。なんで、雨が予想される場合は中止をするのが無難です。(コンクリートに水分が必要になるのは、初期硬化が始まってからなのでお間違いなく)

※コンクリートの打設が終わってから3日程度は型枠を外さず、上に物も載せない
 これは是非守って欲しいですね、コンクリートの型枠は5N/mm2の強度が出れば外しても良いというルールがあります。しかし、強度が出たから型枠を外すと大体の場合「急激な乾燥」に絶えれず、コンクリート表面にクラック(ひび割れ)が入り欠陥に繋がります。

※コンクリートの発熱が無くなるまで「散水養生」を行う。
 僕は必ずやりますね
 これでクラックの発生を少なくすることが出来ます。散水することでコンクリート内部と外部の温度差を少なくなるんだよ。

僕が気にしている事を書いたよ!

ここで記した内容は「建築士・施工管理技士試験」で出ます。

でも、実際にはここまで管理されていないのが現状です。

我が家「疎かな管理」してもらって大丈夫ですか?

間取り・内装・外装に気が行っていませんでしょうか?

僕の知る限り「基礎が大切」と理解している施主(建築主)は少ないです(汗)

高強度コンクリート?について、近日公開予定
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